「マトリックス リローデッド」★★★(5段階評価です)

syoron2003-06-18

 人間の住む最後の都市、ザイオンの位置がマトリックス人工知能に知られた。機械たちの来襲まで猶予は72時間。ネオ、トリニティ、モーフィアスは預言者の助言に従い、マトリックスのプログラムを内側から破壊しようとする。一方で、ネオは毎晩のように、トリニティが命を落とす夢を見て悩まされていた……。

 賛否両論あるようだけど、私自身は満足っ。オープニングから怒涛の展開、スタイリッシュな映像とアクションで息もつかせぬ、という感じ。映像とアクションはある意味「極致」と言える程の格好良さで、それを映画館の大スクリーンと音響で味わう快感はかなりのものでした。あと、衣装が素晴らしかったのです。マオカラーのコートとサングラスをまとったネオや、白塗りプラチナレゲエの双子(暗黒舞踏風)が画面でとても映えていた。ポスターやパンフレットが、まるでファッション誌のような撮り方なのも納得です。
 ただ、シリーズ三部作の中間に位置していることもあってか、ストーリーはやはり荒い。後半の展開が特に早くて、正直なところ、一度見ただけでは何がなにやら……。必然性があるのかしら、と思うシーンもいくつか。あと、映画館で時折クスクス笑いが渦巻いたように、覚醒したネオが強すぎて、アクションシーンが大仰になってしまって可笑しかったのです。もはやネオを縛るのは時間制限のみというレベル。
 あと、マトリックスの色調は、女優が最も美しく見えないものだわと思いました。肌は不健康に映り皺が強調されてしまう。せっかくのモニカ・ベルッチも美貌を活かしきれていなくて残念なのです。むしろ、サングラスをかけた無機質な表情こそが映えてしまうのがマトリックスらしいといえばらしいのだけど。
 ……などなど、突込みどころは多数ありつつ、マトリックスの核に迫る緊張感や、これぞ映画の醍醐味、という趣のアクションが楽しかったのです。うーむ、早く次回作が観たい。
 追記:「アニマトリックス」で予習していったのは正解。